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昔から、痛風でよく言われていたことは、美味しい物ばっかり食べるから痛風になるんよ、「ぜいたく病やね。」という言葉です。
そして、痛風になってしまうと「ほらね。やっぱりな。」という言葉とともに起こる失笑でした。
いまでも痛風発作を起こしてしまうと、「ええ加減にせんにゃ、自分のこと。」と、冷笑されることも(泣)。
痛風発症の原因
そのように言われる原因は、痛風発症のすべては、食事からくるものだと信じられていたからだと思います。
実は私もそうですが、尿酸といえば食べ物に含まれているプリン体ばかりを気にしていました。
しかし、食べ物から取り込まれるプリン体からつくられる尿酸は、全体の20%ほどだそうです。
残りの80%はというと、これが体内にあるプリン体からつくられています。
つまり私たちの体の中には、常に尿酸はつくられ続けているということになります。
その体内に貯められている尿酸の総量を「尿酸プール」といいます。
体内では、常に尿酸がつくられている。
食品などからも入ってくる。
こうして尿酸はつくられたり、入ってくる一方で、尿中や便によって毎日排泄され「尿酸プール」は一定量を保っています。

ちなみに1日に体内でつくられる尿酸は約600㎎。そのうち食べ物からは約100㎎。体内でつくられる尿酸は、約500㎎。
そして排出の方は、便中から約100㎎。尿中からは、約500㎎と、体外へ排泄される尿酸は、約600㎎。
こうして私たちは、排泄されることによって、「尿酸プール」は毎日半分以上が入れ替わっていき、一定量が保たれています。
高尿酸血症
このバランスが崩れたとき、状態としては、体内で尿酸が過剰に増えたり、腎臓から体の外に尿と一緒に尿酸が十分に排泄されなくなったりすると、高尿酸血症となります。
この高尿酸血症は血液中に尿酸が増え、尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態をいうそうです。
この状態が長く続くと、血液中の尿酸は溶けきれない状態になり、尿酸の結晶はどんどん大きくなり、蓄積されていきます。
この時に、ストレスや激しい運動、物理的な刺激、急激な尿酸値の変動などがあると尿酸が剥がれ落ちることがあります。
この現象は尿酸剥奪と呼ばれ、剥がれ落ちた尿酸の結晶が関節腔内に放出されると白血球などの炎症細胞が、尿酸結晶を排除するために集まり、炎症反応が始まります。
痛風発作
足の親指の付け根、足首、くるぶしなどへの激痛をともなう痛風や尿路結石などの病気になります。
尿酸プールの中をバランスよく保つために出来ることは、一つには、生活習慣の食事関係があります。
もう一つは、尿中から排泄するために水分を多く取ること。
私も、痛風の薬をもらいに行くたびに、お医者さんから水分を多く取るようにと言われます。
初夏頃に、痛風を発症しやすいのは、水分を取っても、尿から排泄されるのではなく、汗として出るようになるからでしょうね。
あの時期は、ほんとよく発症します。

尿酸の産生と排泄のバランスが崩れる要因には、次のようなことがあります。
尿酸の産生が過剰になる要因の例
プリン体の多い食事や大食
飲酒
激しい運動
肥満
がん
遺伝的な要因
ストレス
大きな外傷、熱傷
尿酸の排泄が減少する要因の例
遺伝的な腎の尿酸排泄低下
飲酒
激しい運動
肥満
腎臓の病気
どちらも入っているのは、飲酒、激しい運動、肥満、遺伝的な要因です。
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