歳月不待(さいげつふたい) 老いる勇気

読書

年齢を重ねていくと、だんだんと一ヶ月が、そして一年がアッという間に過ぎ去っていくように感じませんか?

とくにコロナ禍のいま、桜の季節の春から入梅までスーッと流れていきました。

この時間を体感する速さは、年齢によって違います。

ジャネーの法則

感じる時間の長さは、年齢に反比例するというものです。

私は、約60歳。1年の長さは、今まで生きてきた人生の60分の1ですが、6歳の子どもにとっては、6分の1にあたります。

10倍です。それによって、60歳の人にとっての10年間は、6歳の人にとっては、1年間にあたるということになります。

生きてきた年数によって、1年の長さがどんどん小さくなることによって時間を早く感じるということです。

ということは、これからますます時間は、早く感じられていくということになります。

そして人は、誰でも老いてゆきます。

しかし、大丈夫です。

その老いに向かっての勇気を書いています。著者は、岸見一郎氏。

戻りたいですか?

カウンセリングでは、18歳ころの若い自分に戻りたいですか?とよく聞くそうです。

私は、自分の若い頃を振り返ってみると、ただ「若さ」という武器だけを携えて、いたずらに時間を浪費していました。

なにも持っていない零でしたので、今のほんの少しの向上心をもって戻れるのならばとも考えますが、やはり戻りたくはありません。

多くの人もいろいろな理由から戻りたくはない、と答えるのだそうです。

足し算でいき、今を生きる

年を重ねていくと、ふとした瞬間に自分の年齢を感じることがあります。

それは身体的な衰えであったり、精神的な孤独を感じてしまった時であったり、さまざまな日常生活の場面です。

そのような時、知らず知らずのうちに引き算をしていることがあります。

引き算は、種々雑多に現れ、年齢の引き算であったり、運動能力の引き算であったりします。

しかし、そのような引き算では幸せになれません。

足し算で生きる、自分が積み上げてきたことを加点して評価することが大切だといいます。

年を重ねてゆき、なにを足し算したらいいのでしょうか?

私は、やはり他者貢献だと思います。

そこに喜びを見いだす。一日ひとつ、小さなことでいい、できる範囲で他者貢献につとめる。

自分以外への貢献ですから、探せば無限にあります。

成功と幸福の違い

若いころに三木清の「人生論ノート」を読みました。

そのとき何も気づきませんでしたが、本書にはこのように書かれています。

「成功と幸福とを、不成功と不幸とを同一視するようになって以来、人間は真の幸福が何であるかを理解し得なくなった」

老後の幸福を望まないような人はいません。

そのなかで気になるのは「幸福」であることと「成功」とを同じに考えている人がいることです。

つい、成功=幸福と考えがちです。歩んだ道を振り返ったとき、その答えに至福の時を委ねたいものです。

しかし、それでは真の幸福は分からないという。

大きなおおきな含蓄のある言葉だと思います。

昨日、今日と葬儀に行ってきました。

亡くなられた方は、25年間のパーキンソン病との闘病生活ののち、一昨日亡くなられました。

幸福とはなにか、他者貢献とはなにか、まさしくそのような命題を突きつけられたような気がします。

いつか消化して、書き留めればと思います。

繋がるツタの葉

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